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道路・公園・給水施設の設計|公共施設の配置の技術基準

道路・公園・給水施設の基準は、開発区域に住む人や使う人が安全に通行し、暮らせるようにするための基準です。第33条第1項第2号(道路・公園・広場などと消防の水利)と第4号(給水施設)が骨組みで、数値は施行令第25条と施行規則第20条〜第25条が決めています。どちらの号も、自己の居住用の住宅のための開発行為には適用されません。

この頁では、道路の幅員と接続・構造、公園などの面積と配置、消防の水利と給水施設、大規模な開発の公益的施設の基準を、設計で使う数値の形で整理します。数値は施行令・施行規則の値です。自治体が条例で強めていることがあるので、計画地の基準で確かめてから使いましょう。

この頁の位置づけ
根拠の条文
都市計画法 第33条第1項第2号・第4号、施行令 第25条・第27条、施行規則 第20条・第20条の2・第21条・第24条・第25条
申請の設計図
土地利用計画図(公共施設の位置と形状)、造成計画平面図(道路の位置・形状・幅員・勾配)、給水施設計画平面図
協議の相手
道路・公園を引き取る市町村、接続する道路の管理者、消防、水道事業者(第32条)
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道路:敷地に接する道路の幅員は、用途と敷地の大きさで決まる

予定建築物等の敷地には、施行規則第20条の幅員以上の道路が接するように配置します(施行令第25条第2号)。

敷地敷地に接する道路の幅員
住宅の敷地、住宅以外の建築物・第一種特定工作物で1,000m²未満の敷地6m以上(多雪地域で積雪時の交通の確保に必要と認められる場合は8m以上)
上のほかの敷地9m以上
小区間で通行上支障がない場合4m以上

開発区域の規模や形状、周りの地形などから、この幅員によることが著しく困難な場合には、ただし書があります。ただし書で認められる道路は、区域の中に新しく道路をつくらない場合の、区域に接する幅員4m以上の道路です(施行令第25条第2号ただし書・施行規則第20条の2)。ただし書を使うかは、環境の保全・災害の防止・通行の安全・事業活動の効率に支障がないかで判断されるので、事前協議で確かめます。

区域の外の道路への接続と、歩道

  • 区域の中の主要な道路は、区域の外の幅員9m(主として住宅のための開発行為は6.5m)以上の道路に接続する。周りの道路の状況でやむを得ないときは、車両の通行に支障がない道路に接続する(施行令第25条第4号)
  • 区域の中の幅員9m以上の道路は、歩道と車道を分ける(同第5号)。歩道は縁石線や柵などで車道から分ける(施行規則第24条第7号)
  • 都市計画で定められた道路や、区域の外の道路の機能を損なわないよう設計する(施行令第25条第1号)
  • 市街化調整区域で20ha以上の開発行為は、予定建築物等の敷地から250m以内に幅員12m以上の道路を設ける(同第3号)

道路の構造(施行規則第24条)

項目基準
縦断勾配9%以下。地形などでやむを得ない場合は、小区間に限り12%以下
路面と排水安全で円滑な交通に支障の無い構造(砂利敷など)で、適当な横断勾配を付ける。雨水などを排出する側溝や街渠を設ける
階段状階段状にしない(もっぱら歩行者が通行し、安全上支障がない道路を除く)
袋路状袋路状にしない。延長や他の道路との接続が予定されている場合、転回広場と避難通路を設ける場合などで、避難と車両の通行に支障がないときを除く
街角歩道の無い道路が交差・接続する箇所や曲がり角は、適当な長さで街角を切り取る

袋路状の道路の延長や転回広場の形、街角の切り取りの長さは、施行規則では数値で決まっていません。自治体が審査基準や手引きで数値を示していることがあるので、計画地の基準を確かめましょう。

公園・緑地・広場:0.3ha以上で区域の面積の3%以上

開発区域の面積設けるもの根拠
0.3ha以上5ha未満公園・緑地・広場を、合計で開発区域の面積の3%以上施行令第25条第6号
5ha以上20ha未満公園(住宅以外の用途なら公園・緑地・広場)を、1か所300m²以上・合計3%以上。うち1,000m²以上のものを1か所以上施行令第25条第7号、施行規則第21条
20ha以上上と同じく1か所300m²以上・合計3%以上。うち1,000m²以上のものを2か所以上同上

0.3ha以上5ha未満の基準には、ただし書があります。区域の周りに相当規模の公園などがある場合や、予定建築物等の用途が住宅以外で敷地が1つの場合など、特に必要がないと認められる場合は、設けなくてよいとされています(施行令第25条第6号ただし書)。当たるかどうかは許可権者が判断するので、事前協議で確かめます。

公園の構造(施行規則第25条)

  • 面積が1,000m²以上の公園は、出入口を2か所以上にする
  • 自動車の交通量が著しい道路などに接するときは、柵や塀などで利用者の安全を確保する
  • 広場や遊戯施設などを有効に配置できる形と勾配にする
  • 雨水などを排出する施設を設ける

消防の水利と給水施設

消防に必要な水利として使える河川や池などが、消防法第20条第1項の勧告の基準(消防水利の基準)に合わない場合は、その基準に合う貯水施設を設けます(施行令第25条第8号)。消防の担当と、水利の位置と種類を協議します。

給水施設は、水道その他の給水施設が、開発区域で想定される需要に支障を来さない構造と能力で配置されるよう設計します(第33条第1項第4号)。給水施設計画平面図には、給水施設の位置・形状・内のり寸法と取水の方法、消火栓の位置を書きます(施行規則第16条第4項の表)。開発区域が20ha以上なら、区域を給水区域に含む水道事業者との協議も要ります(施行令第23条)。

大規模な住宅の開発では、公益的施設も

主として住宅のための20ha以上の開発行為では、規模に応じて必要な教育施設・医療施設・交通施設・購買施設などの公益的施設を、それぞれの機能に応じて居住者の有効な利用が確保されるよう配置します(施行令第27条)。

自治体の基準と、第32条の協議

地方公共団体は、条例で施行令の技術的細目の制限を強めたり緩めたりできます(第33条第3項)。たとえば、敷地に接する道路の幅員の最低限度は12m(小区間は6m)まで、0.3ha以上5ha未満の公園などの面積の割合は6%まで、条例で強められます(施行令第29条の2)。条例は基準を緩めることもあるので、設計の数値は、施行令・施行規則・条例・自治体の審査基準を並べて、計画地で適用される値を確かめてから決めましょう。

道路と公園は、完了公告のあとに市町村などへ引き継がれるのが原則です(第39条)。引き取る側の管理の基準(舗装の構成・境界杭・公園の施設など)は、第32条の協議の中で確かめます。

まとめ

  • 敷地に接する道路は、住宅の敷地と1,000m²未満の非住宅の敷地で6m、ほかは9m(小区間で支障がなければ4m)
  • 区域の中の主要な道路は、区域の外の9m(住宅は6.5m)以上の道路に接続する
  • 縦断勾配は9%以下(小区間12%)。階段状・袋路状は原則として不可
  • 0.3ha以上で公園・緑地・広場を区域の面積の3%以上。5ha以上は1か所300m²以上の公園
  • 数値は条例と自治体の基準で強められていないかを確かめ、引き取る側の管理の基準は第32条の協議で確かめる

参考にした法令・資料

  • 都市計画法(昭和43年法律第100号)第33条第1項第2号・第4号・第3項、第39条(e-Gov 法令検索)
  • 都市計画法施行令(昭和44年政令第158号)第23条、第25条、第27条、第29条の2(e-Gov 法令検索)
  • 都市計画法施行規則(昭和44年建設省令第49号)第16条第4項、第20条、第20条の2、第21条、第24条、第25条(e-Gov 法令検索)
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この記事を書いた人

土質 太郎のアバター 土質 太郎 地盤技術者

建設コンサルタントに長年従事しています。開発許可の申請で設計者が受け持つ調査・協議・設計・検査の進め方を、手続きの流れに沿って解説しています。

■保有資格
・地質調査技士(現場技術・管理部門)
・1級土木施工管理技士
・地盤品質判定士